2014年10月19日日曜日

★告知★第11回こえシネマ



今回上映するのは、土地や人びととの関係性が、それぞれ異なる2つの記録です。岩崎孝正さんは、震災直後に、東京から福島県の実家へ戻り、家族や友人たちにカメラを向けました。鈴尾啓太さんは、東京から東北に通い、沿岸部の風景と人を記録しました。

岩崎さんの映像には、僧侶である父親の姿や、友人たちとの会話など、ごくプライベートなやりとりが多く残されています。そこには、村が失ったもの、震災があっても連綿と続いていくものを記録しながら、被災した地元とどうにか向き合おうとしている記録者自身の姿が垣間見えます。

一方、鈴尾さんは、その土地や人に決して近づきすぎることなく一定の距離をとりつつも、光や風、人の表情や会話など、ささやかなことこそを映像にとらえています。そこに流れる時間や人びとの言葉は、外からの視点があったからこそ記録として残されたものであるように感じられます。

当日は、上映後に2人の記録者を囲んで、来場者同士で感想などを自由に語り合います。

◆開催日時・会場・お問い合わせ◆
2014年11月30日[日]15:00~17:30
せんだいメディアテーク7F プロジェクトルーム
参加無料 ( 申込不要 )

直接会場へお越しください。
お問い合わせ先:こえシネマ
 
 

上映作品1:
『沿岸部の風景(2013年版) 
監督:鈴尾啓太 撮影地:岩手県陸前高田市、福島県南相馬市小高区ほか 
撮影年:2011-13年 
作品時間:92分(上映時間は約30分ほどの予定)

震災により被災した海岸沿いに暮らす複数の人たちのスケッチ。僕が撮ったのは特定の場所や特定の人ではなく、偶然にまかせ出会う、異なる場所にいる異なる状況の人たちでした。

上映作品2:
『村に住む人々』
制作:岩崎孝正 撮影地:福島県相馬市 撮影年:2011-14年 
作品時間:48分

僕の生まれ育った村は海になっていた―東京での被災、郷里の相馬市磯部に戻り、家族や安否確認で出会う友人たちにあの日からのことを問いかける。そして3年。僧侶の父が執り行う法要、先輩後輩らが奉納して回る神楽。営みを続ける地域の姿を記録していく。


◆ゲスト◆
鈴尾啓太さん
1985年山口県生まれ。映像編集者。大学卒業後、カメラマン山崎裕氏の下で編集を行う。現在はおもにテレビドキュメンタリーの編集を行い、萩生田宏治監督や是枝裕和監督のテレビ作品にスタッフとして参加する傍ら、自主映画や劇映画の編集も行う。

岩崎孝正さん
1985年福島県相馬市磯部生まれ。震災後より、おもに福島の祭祀や地元の村の人々の活動を記録している。現在は東北芸術工科大学大学院デザイン工学部映像学科在籍。おもな作品に『福田十二神楽』(2013)『福島の光景』(2013~2014)など。

2014年10月18日土曜日

こえシネマ第10回開催しました


2014年9月28日(日)15時~せんだいメディアテーク7階プロジェクトルームにて、こえシネマ第10回を開催しました。

中谷可奈さん制作の「迷走する熊の子のその後」を上映し、上映後に中谷さん、被写体である板垣泰之さんに、参加者からの質問に答えていただいたりしました。

約半年ぶりに開催したこえシネマですが、初めて参加された方が多かったように思います。
人数もいつもより多かったので、ゲストに質問を投げかけてくださった方、発言はなくても最後まで参加いただいた方、いろいろなスタンスで見ていただいたと思いますが、みなさんの中に何かが残る場になっていれば嬉しく思います。

中谷さん、板垣さん、今回は準備段階からご協力いただき、ありがとうございました。